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トルコ

2007.06.15  【文明の十字路・エキゾティックな国トルコ】

柔軟な思考示す1500年前の巨大建造物

メルハバ!(トルコ語でこんにちは)
コックス・アンド・キングス・ジャパンでトルコの営業・手配を担当しているジェムです。

アヤソフィアは、イスタンブールを訪れる観光客が必ず見学する名所の1つです。天井の高さ56メートル、ドームの直径33メートル、1500年前に立てた巨大な建造物は当時の建築技術の高い水準を示しています。
アヤソフィアは、ギリシャ正教の聖堂からモスリムが礼拝に訪れるモスクへ、

そして現在の博物館へと変遷をたどりました。そこにはトルコ人の柔軟な思考がよく示されています。
アヤソフィアは3回建て直されています。最初は360年、次が415年です。これらの建物は反乱で破壊され、焼け落ちました。532年、東ローマ帝国のユスティニアウス皇帝の命令で、5年10ヶ月かけ大聖堂が完成しました。それが現存するアヤソフィアです。
アヤソフィアはギリシャ正教との祈りの場所でした。壁にはキリストや聖母マリア、聖人のモザイクが描かれました。
東ローマ帝国は1453年、オスマントルコ帝国のメフメット2世によって滅ぼされます。オスマントルコが信奉するのは偶像崇拝を禁ずるイスラム教。ところがメフメット2世は、偶像が描かれたアヤソフィアを破壊することなくモスクに転用することにしました。支配の安定を図るには、住民のギリシャ正教徒からの反感を避ける必要があったのです。
モスクに衣替えするときアヤソフィアは、壁を布で覆ってモザイクが目に付かないようにされました。その後、1850年ごろ建物を修理するときにモザイク画の上に石こうが塗られました。こうして貴重なモザイク画は破壊されることなく、生き残りました。
イスラム世界で最大のモスクのアヤソフィアを博物館にしたのは1923年の革命でトルコ共和国を成立させた建国の父ケマルアタチュルクです。アメリカの考古学者がモザイク画を覆う石こうをはがし、ビザンチン時代の遺産をよみがえらせました。
人類の貴重な遺産が残ったのは、トルコ人の柔軟さが寄与したと私は誇りに思っています。